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新旧特急ひだを高山本線じゃない区間で乗り継ぐ【2022夏休み企画#1 大阪→尾張一宮】

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3年ぶりに西日本方面に帰省して1人だけ大阪から別行動で横浜まで帰宅するので、どうやって帰るか悩んでおりましたが、YouTubeで新しい特急ひだの動画が流れてきたので、特急ひだに乗りたくなりました。

 

今私は大阪府におります。朝早くに大阪駅に出て、特急ひだ25号高山行きに乗ろうと目論んだわけです。

 

2022夏休み企画サイトマップ

sangen03.hatenablog.com

 

大阪駅までのドタバタ

私は日付を跨いで夜更かししたのに朝5時40分くらいに起こされ、準備がとろいので結構慌てておりましたが、最寄りの駅まで急いだので間に合いました。

 

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京阪電車で京橋までやってきて、そこで本日尾張一宮まで使用する乗車券を購入しましたが、なぜか特急券が新大阪からのきっぷになっていたので大阪駅で途中下車してみどりの窓口できっぷを変えてもらったのでした。

 

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この乗車券が高山本線までのきっぷだったら総距離200キロを超えていて京橋じゃなくて大阪市内になってしまっていたと思うので変更できず新大阪から乗ることになっていましたよ。危なかった。

 

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発車はサンダーバードが発車するホームと同じ11番線です。サンダーバードもいつか乗ってみたいですね。

 

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快速野洲行きの長い編成の奥に特急ひだがかしこまっています。よくいう「ちっちゃくてかわいい」ってこれのことですよね。

 

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この列車は高山行きとなっていますが、岐阜で連結する編成は飛騨古川行きとなっています。始発駅も行き先も違う列車が連結して走るとは、なんとも国鉄的です。東北本線にこんなのありましたよね*1。そちらよりは煩雑ではないですが。

 

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本日は8月16日、お盆の真っ只中ということで、いつもは3両なのですが頭の方に指定席車両がついて4両編成になっています。これがすごいんですね。車両の頭の部分と中間車部分がくっついています。HC85ではこんな柔軟な対応はできません。これを俗に変態連結と言います。

 

特急ひだ25号高山行き


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ご覧ください。塗装の貫禄、かつての車内販売の跡地や自動販売機、和式トイレなど、古い世代の設備が散見されます。これをよく覚えていてください。

 

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座席はこんな感じ。自由席でもかなりふかふかです。フッドレストやリクライニングも楽しめます。ブルーライン4000形といい勝負のふかふかさ。

 

梅田の街を見ながらワイドビューチャイムを聴くことは新鮮なのですが、いかんせんこれが初めてのキハ85の乗車で比較対象がないのでなんとも申し上げることはできません。梅田の街も生ではあまり見聞きしなくて新鮮です。

 

かつてワイドビューと呼ばれていただけあり、窓は広いです。

 

キハ85では全て肉声放送。この列車は結構停車駅があるんですね。新大阪、京都、草津米原、大垣、岐阜、鵜沼、美濃太田、白川口、飛騨金山、下呂、飛騨萩原、飛騨小坂、久々野、高山といった感じで、やはり大阪から来ている唯一の便というだけあって、大阪から高山まで4時間半かけてぽつぽつ各駅に泊まって行きます。

 

乗車中見聞録

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最初の途中駅である新大阪に到着。反対側3番線にはおおさか東線直通快速が着いたところでした。

 

その他にも乗車中に阪急線、御堂筋線オーシャンアローくろしお、特急はるかといった列車とすれ違い新鮮でした。ただ、貨物列車は関東で見るのとあまり変わりませんでしたね。

 

列車では自由席の検札を優先していました。新大阪からの乗車率は3割程度。繁忙期でも閑散としているもんですね。

 

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サントリーカーブに差し掛かりましたが、この車両は振り子なし、エンジンの出力で頑張っている模様。おおむね静かですが、前日にくずはモールのサンゼンヒロバで京阪電車の運転体験をしたものとしては、エンジン音が時折響いて耳をすませばどこで加速するかわかってしまうものです。

 

鉄道博物館あたりから列車はノロノロ走行。先行の新快速の乗務員の手配ができなかったようで、到着が5分くらい遅れました。なんか東海道線系統は少し遅れ気味だったので少し心配だったのですが。さっき追い抜いた普通電車と嵯峨野山陰線の列車に追い抜かれているのが面白かったです。

 

草津で先行の新快速野洲行きを追い抜いたので、回復運転ができようとは思いますが、意外とかなりゆっくり走っています。

 

小銭がチャリチャリ鳴っています。車内で特急券を買うこともできるようですが、その場合JR東日本の普通電車グリーンとかにありがちな割り増し運賃とかはなく、湘南ライナーライナー券みたいな、オレンジ色の近距離領収書サイズの切符が出てくるみたいです。高山線の飛騨萩原とかは無人駅で、車掌から乗車券と特急券を買い求めるしか方法がないですからね。

 

能登川を通過するあたりで、車掌がゴミの回収に伺いました。指定席やグリーン車の検札がないのでかなり車掌の業務にも余裕があるのでしょうか。

 

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米原駅は8番線に到着。サンライズもこの番線で運転停車していたような気がします。感覚としては、岐阜手前までは昼この区間に走って主要駅に停車するサンライズ、いや、往時の急行桜島・急行高千穂とかと似たような感覚といったらいいんでしょうか。もっともあちらは米原を恐れ多くも通過していたわけですが。今じゃあり得ないですけどね、在来線旅客列車の米原通過って。会社境界駅ですから、サンライズですら運転停車をしますからね。

 

今や米原通過といえば新幹線か貨物、そんな米原を短い停車ののちに発車し、北陸方面の線路と分かれていきます。

 

東海道線沿線で1番の僻地である米原大垣間の近江長岡でも、普通列車の追い抜きがありました。しかし、その直後に東海道新幹線に追い抜かれました。

 

大垣行きは普通列車、特急ひだは急行列車、新幹線は特別急行列車という具合で、それぞれの列車の役割分担というものを感じました。特急ひだは長距離輸送もこなしつつも、東海道新幹線のように大都市間の輸送に限定することなく、途中の各駅にポツポツ停まって行って、中規模の駅同士の需要を繋いでいる面白い列車だと感じました。実際にそのような需要があります。

 

今では大半の「急行列車」の役割は、特急ひだやこだま号のような列車に乗るか、中規模の駅から近い大規模な駅で特急や新幹線に乗ってまた中規模の駅へ行く列車に乗り換えるということになります。

 

岐阜駅

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ここからが本日の目玉。岐阜駅で名古屋から来た特急ひだ5号と連結します。そもそも昔に比べて今は併結をする列車自体少なく、転線併結というのも全国でこの列車だけとなっております。そんな日本唯一をここ岐阜駅で体験していきたいと思います。

 

車庫に移動します。ご乗車のままお待ちくださいと言うアナウンスが岐阜到着前に流れました。

 

京都線からひきづってきた遅れもありますし、この珍シーンを乗車して体験しようか外から見て体験しようかと悩んでおりましたが、乗り遅れたくなかったので乗車中はやめておきました。

 

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3番線に到着した列車は、客扱いをしたまま岐阜駅の留置線に入っていきます。これは車両基地イベントに伴う臨時列車や相鉄線ミステリー列車みたいに団体列車で入線しているわけではありません。現在、岐阜駅で1日1回、普通に行われている光景です。

 

この瞬間、留置中の大阪編成ひだに、列車番号はありません。この増解結については女性運転士ユウさんが詳しく解説しているので、こちらをご覧ください(丸投げ)。

www.youtube.com

 

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列車連結の時には多くの人がカメラを構えていました。

 

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8両って長いですよね。無事に連結できて、一両だけフォルムが浮かび上がった変態連結になっていたのが面白かったです。

 

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その間にも、反対側3番線には美濃太田行きとなる普通電車同士の連結が行われています。左にいた車両は先ほど留置線で特急ひだ25号の隣にいた車両です。見ていて飽きません。

 

特急ひだ4号名古屋行き

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さて、入れ替え作業が終わった直後にも、2番線には列車が到着しています。この度2022年7月1日、HC85系という新型車両が特急ひだにデビューしました。HC85系はこちらのサイトでよく紹介されているのでこちらをご覧ください(丸投げ2回目)。

market.jr-central.co.jp

 

ちなみに、特急ひだ25号連結からひだ4号に乗り換えるまでには4~5分の余裕時分があるようです。特急ひだ25号が2回目にドアが開いてからでも余裕で乗り継げました。

 

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いや、新型はきれいな感じがして最高ですね。塗装は明るく車体が銀色を放っています。おでこのランプがチャームポイントです。

 

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この「電車」は、この間乗ったYC1系と同じくハイブリッドカーとなっております。エンジンよりも回生ブレーキや蓄電池をうまく活用することで、エネルギー効率が上がってCO2排出量も下げており、環境にもやさしい車両となっています。

 

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その弊害として、電車ということで需要に合わせて1編成ごとに切り離すような運用が難しくなっています。クモロなどと言った表示が電車の性質を持っていることをよく示しています(モ=モーター車、電車と同じ)。

 

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車内の感じがいいですよね。車椅子の人にも使いやすい感じになっています。

 

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座席です。手すりの形とかN700Sそっくりですね。キハのようなふかふかさはありませんが、全座席コンセント完備です。おそらくN700Sの座席と共通で色だけデザインを変えていると言った具合でしょう。

 

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車内のLED表示はこんな感じ。駅ナンバリング対応です。

 

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発車。発車するときの走行音が信じられないほど静かなんですよ。そもそも音があまりしないし、防音性が高いのか、右斜め後ろにいる子供の声の方がよく響いています。

 

車内でもYC1やACCUMにあるようなこのようなエネルギーに関する表示があります。飛騨方面に観光で来るお客さんも多くいるから、こういうのが見えると面白そうですよね。これもまたエンターテイメントですよね。

 

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岐阜からは進行方向を逆転して運転を行なっており、自由席の方向が先頭になります。新幹線では先頭の景色を伺うことはできないですが、特急ひだならできます。世の中にはE353系E657系など、観光需要がある区間なのに関わらず前面展望を見せないスタイルのがあり、特に貫通扉と全面展望の両立はJR四国の特急やE257系などの例外を除いてあまりないのですが、JR東海はありますよ。なんと良心的か。新幹線では景色が見えないから特急に乗れば見えるということで見せているだけJR東海さんには感謝です。

 

車掌室が反対にあるためか、流石に自由席の検札には行かなかったようでした。

 

もう東海道本線区間なのだからか、チャイムはなかったです。結月ゆかりに聞き間違いそうな、315の放送もやっているお姉さんの声がしたら、降りる合図です。

 

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尾張一宮で下車。大阪市内からだと名古屋ではなくここで降りないと料金が400円ほど跳ね上がってしまいます。大阪市内からでは岐阜で降りても一宮で降りても料金は同じです。