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桜木町の旧東横線跡地の遊歩道、紅葉坂まで開通したわけだけれども

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日本最初の鉄道の終着地として知られる桜木町駅。1932年から2004年1月まで、桜木町駅には東急線が通っていました。現在は、東急線は横浜からみなとみらい線に直通して元町中華街駅まで走っています。

 

そして、そのあと旧桜木町駅は撤去され、2019年7月16日、廃線から15年半、ついに東横フラワー緑道の一部として開園しました。

 

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(地図データ:© 2019 Google

今回開園したのは、桜木町駅北口から紅葉坂までの150mほどの区間。水色の区間はまだ高架橋が撤去されていません。全体に比べかなり短いです。

 

東横フラワー緑道と東洋のサグラダファミリア

もともとこの区間は、東横フラワー緑道と呼ばれ、東白楽駅から環状1号までの区間は2011年までに開通しました。

 

たしかに高島山トンネルのあたりは特に反町駅から横浜駅へ電車なしで抜けられるショートカットになるので、それなりに人通りがあります。この遊歩道も、東横フラワー緑道の一区間です。

 

現在の横須賀線の10番線の拡張されたホームも、西口駅前や鶴屋町の線路沿いにできるはずの横浜駅西口開発ビル(JR横浜タワー・JR横浜鶴屋町ビル)は、かつての東急東横線だったのです。2020年をめどに、新しい21世紀的建築が完成するものと思われます。

 

紅葉坂横浜駅区間は、まだ開通のめどが立っていません。実はもともと自転車も通れるような計画だったのですが、警察と協議して通れないような仕様にしたということで当初より5〜6年予定が遅れています。

 

一応2022年度を完成の目処としているようですが、工事の進捗を見るにその実現可能性は乏しいでしょう。

 

紅葉坂の歩道を歩いてみた

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さて、先日開通した歩道を歩いてみました(画面奥の白い部分)。人通りが全然ないかと思いきや、私が見た限り数人はこの道を使っていたようです。動く歩道などのメインストリートほどではないですが、ある程度の人には使われていたようなので、設置は間違いではなかったのかなと思います。

 

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私の懸念であったところの一つです。一応物理的には壁は超えられますが、普通に考えて超えられない仕様になっていました。

 

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旧・新太田町駅(反町〜東白楽間にかつてあった駅)などのあたりみたいに色々な植物がいるというわけではないので、そちらよりはかなり地味に見えます。それでも、仮設っぽい石垣のところに草がいくらか植わってありました。

 

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これは、みなとみらい4号線架道橋という名前の橋です。

 

実はこの橋は竣工平成22年(2010年)6月です。この時点で既に遊歩道の計画があったのですが、この歩道橋にしてみれば9年越しに日の目を浴びることとなったのです。

 

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中には、このように電車が真横を通るところもあります。鉄道ファンの方にとっては、新しい撮影ポイントができたというところでしょう。

 

なお、壁が付いていますが、橋を渡ったところには壁がない撮影スポットもあります。

 

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終点部は、階段のみ設置されています。この階段も踊り場こそありますが、結構急でステップの量も多いですね。

 

これからの東急廃線跡 

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これが上の写真から後ろを振り向いたところの写真です。計画は未定で、雑草がおいしげ、電線がむき出しになっています。

 

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階段を降りると、道路は仮の終点に辿り着きます。今の所、この歩道は紅葉坂の交差点を越えられるだけという役割しか持っていません。

 

ここで去年、神奈中バスによる悲惨な事故が起きたということですが、この先の区間はもうこの計画は頓挫したのでしょうか。

 

私はこの道路が完成しても通る人はいないと思います。このような屋外のところをはたして誰が通るでしょうか。しかし、横浜みなみ東口方は開通させる価値は少なからずあると思います。

 

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暫定開通だけあって、整備もいつもより安上がりな印象があります。

 

申し訳程度の点字ブロックが貼ってあって、コンクリートの塗装も、あまり丁寧ではないように感じられました。ほとんどの人は気にならないのですが、坂面のコンクリートに微妙な凸凹があって、このくらいだと見逃してくれよと思う人もいるかもしれませんが、それでも、公共建築として最低限のことしかやっていないのだろうな、というのは感じられました。

 

また、階段のステップが急な箇所も一部あったりして、最近の公共建築にしては比較的適当な作りだなと思いました。

 

私はこの安上がりを批判するつもりはありません。この通路ができても、通る人は少数だとわかっているなら、別に安上がりでも構わないと思います。

 

それより、今は桜木町駅南口の建設に力を入れるべきだということで、私は遊歩道の開通なんて二の次でいいと思っています。