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#2 草津温泉旅行記・草津湯畑周辺を紹介。

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こんばんは。こちらは草津温泉湯畑夜の風景です。

これから草津温泉について紹介していきます。

草津温泉は自然に湧き出る湯量が日本一の温泉です。

 

ちなみになぜ夜に撮影しているのかというと、昼間は観光の人が多く、人が映り込みやすいのですが、夜になると映り込みにくいので、このような写真が多いです。

夜の草津は、昼間よりかは人も少なく、イルミネーションも綺麗なので、観光に適していると思います。ただし、祭りの時期には混雑が予想されるので、混雑を避けたい人にはおすすめできません。

 

 

草津温泉の泉質。強い酸性の温泉だ

 

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まずは草津温泉の性質について説明します。草津温泉は、pH値が2.05の大変強い酸性泉です。

 

これは化学の話ですが、ペーハー(pH)は低ければ低いほどその水溶液の中にたくさんの水素イオン(H+)が存在しています。つまり草津温泉のお湯の中には、たくさんの水素イオンがあります。そしてその水素イオンは、多くの場合、塩酸や硫酸などが電離した形で存在しています。そのため、草津温泉の源泉の匂いをかぐと、独特の匂い(腐卵臭のようなもの)があります。しかし、普通にしていたら気づくか気づかないか、少し気になるくらいの匂いなので、気にすることはないでしょう。

 

湯もみを実演!アミューズメント施設「熱の湯」

 

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草津温泉の源泉は高いところでは摂氏90度にも及びます。そのまま入ると熱いということで、草津温泉の伝統的な入浴方法、湯もみが行われます。

 

源泉の中に板を入れて、それを湯もみ歌に合わせて湯をもみ、入浴できるまでの一定の温度に下げる。水を入れると、せっかくの温泉の効果が薄まってしまうため、このような入浴方法がとられるのです。

 

このキャラクターは、ゆもみちゃんといって、草津温泉の観光PR大使を勤めているゆるキャラです。恒例の顔出しパネルですが、右にいるのは子供化した姿でしょうか?

 

ちなみに、この後ろには、佐久間象山の文字が見えるかと思いますが、ここには草津に歩みし百人の名前が書かれています。まあ中にはヤマトタケルなど存在すら怪しい人もいるわけですが、それほど昔から愛されているというわけです。

 

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さっきイルミネーションのレーザーを出していたの謎の建物は、湯もみをショーとして見せる大衆観光施設である「熱の湯」です。熱の湯では、湯もみのショーを行っています。

 

一方、夜はまた違った顔を見せ、温泉落語や温泉バンドなどの企画が不定期で開催されています。

 

私が訪れた時は、温泉落語をやっていましたが、日中の湯もみショーのみを見ました。かなり体力がいりそうですが、相当ダイナミックなショーでした。初めは板を左右に動かすだけですが、クライマックスはお湯が激しくしぶきを立てます。繁忙期には、チケットを買うのに長い行列に並ぶ場合もあります。

 

湯畑のすぐ近くに源泉がもう一つ 白旗源泉

 

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これは草津温泉の湯畑のすぐ近くにある白旗源泉。その名の通り、源頼朝が発見したと言い伝えられてきた源泉です。 

 

そのすぐ近くには、草津共同浴場の中で最も大きい、「白旗の湯」という共同浴場があります。共同浴場は、地元の人の生活のために設置され地元の人たちが管理利用しているお風呂です。

 

御座之湯も、この近くの有名な浴場ですが、こちらは有料です。

 

コインが溶ける!?金属を溶かす草津の湯

 

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見てわかる通り、草津温泉の湯は、透き通った源泉です。ちょっとわかりづらいですが、この案内標には、「大切な源泉です。お金を投げ入れないでください」と書いてあります。

 

このような警告をしているのはなぜかというと、科学的な話になりますが、これは酸性泉なので、金属と化合して別の物質に変わります。例えば一円玉硬貨を強い酸性(硫酸とする)の水溶液に浸して放置すると、一円玉のアルミニウムは硫酸と化合して、

2Al + 3H2SO4 → Al2(SO4)3 + 3H2

の反応式により、硫酸アルミニウムという物質を残し、水素を発生させ、一円玉硬貨を構成していた純粋なアルミニウムはこの世から完全に消え去ってしまいます。(下図参考)

 

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アルミニウムと硫酸の反応。(硫酸アルミニウムと硫酸の写真はWikipediaより)

 ほこらには投げられたであろうお金もありましたが、溶けてはいないもののだいぶ腐食している様が分かりました。草津温泉の源泉は一円玉硬貨をたったの一週間で溶かし、鉄の釘を10日で溶かすと言われています。

 

確かに、浴場の蛇口、カランというんでしょうか、金属で作られた部分が黒津んでおりました。

 

コインなんて投げられるものなら投げてみろ、そんなことをしなくとも、アクセサリー、ネックレスやピアスは以ての外、結婚指輪などそういうアクセサリーを身につけたまま入浴するのはやめましょう。アクセサリーを汚して黒くなるなどしても平気なら話は別ですけどね。それにしても源泉にコインを投げ入れるなんてしたら硫化物が混じって温泉の効能に影響が出るんじゃないでしょうか。

 

草津温泉の効能と文化について

 

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しかし、人間への効果は大きいです(正しく入浴すれば)。主な効能としては、神経症、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、慢性的な皮膚病・消化器病、切り傷、火傷、動脈硬化、糖尿病など、皮膚系・筋肉系・循環系を中心に万病に効くとされています。

 

これにより、草津は昔から湯治場として賑わいました。江戸時代の温泉番付なるものでは「西の有馬、東の草津」と呼ばれるほどで、毎度当たり前のように大関に位置しています。

 

現代版温泉番付ともいえよう、毎年2月にBIGLOBEが発表している「温泉大賞」では、第一回(2009)〜第十回(2018)連続横綱の座を取っています。第十回の投票期間中には、今年1月に噴火した草津白根山風評被害もあるのかと思いましたが、それにも動じず、投票者の意見の中には応援の声もありました。来年の温泉大賞も草津が首位をキープすると思います。

 

徳川八代将軍吉宗や10代将軍家治も、草津の湯を樽詰めにして江戸まで運ばせました。これはそのことを示す石柱です。

 

湯の花製造工場としての湯畑 

 

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さて、さっきから湯畑においてある木箱はなんなのかというと、これは湯の花を採集する装置です。こちらには7本の木の樋がありますがその中を流してお湯の温度調節をしたり、湯の花を採集してお土産として売ります。湯の花は、いわゆるお湯の中にとけている温泉成分(硫酸など)が、空気に触れて溶解度が下がったせいで、溶けきれない成分が抽出されたものです。

 

天然100%の本物の湯の花はかなり希少らしく、年間に8000個しか生産されないとも言われています。

 

高温の湯が全力で流れる!草津の湯滝

 

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白旗の源泉のある側の反対側には、お湯の滝があります。日光にも湯滝ってありますけど、そのお湯は湯の湖によって冷まされているためだいぶ冷たいんですけども、こちらは熱い滝です。湯畑で生産された湯の花を生産して残ったお湯をそのまま一本にまとめてこのように流しているわけです。

 

岩肌には藻が生息しておりましたが、これは強酸性で50〜80度の厳しい環境でも生きることができる藻で、単細胞生物です。温泉藻と呼ばれるそうですよ。こうした生物は熱安定性の高いタンパク質を持つという特徴があります。

 

足湯・手湯・浴場・湯心地について

 

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草津温泉にはたくさん足湯があります。今使っているのが湯けむり亭と名付けられたところでして、手湯もついています。この他無料で入れるものは、湯滝のあたりに一つ、バスターミナルにも一つ、本当にたくさんあって、今は夜なので空いているのですが、繁忙期の昼にはたいそうな賑わいを見せるものです。また、足湯カフェがあり、足湯を楽しみながらご当地名物やソフトクリームを楽しめるということです。

 

写真を撮る前にホテルの風呂に浸かってからやってきましたが、そこのお風呂は温度調節も40度くらいのちょうどいい温度に調節されていたのでだいぶ気持ちよかったです。共同浴場の温泉は全体的に熱いものが多いようですね。

確かに、お肌がよくなりそうです。しかし、私の感覚の鈍さからか、特別よくなると体感することは少なかったです。ただそんな私にもわかるのが、熱くて気持ちいいくらいの温度設定がなされていたので、いつもぬるい湯に入っている私には少し抵抗がありますが、保温性も十分高く、湯冷めしにくいお湯だなというのを感じました。

 

しかし、来てみないとその魅力は分かりません。皆さんも草津温泉に訪れてみてはいかがでしょうか。

(Part3に続く)