鉄道会社公式チャンネルのユニークなYouTube動画まとめ。企業宣伝から社会貢献まで【2019相鉄直通線#ex3】
この記事と次の記事は相鉄直通の記事を全て投稿したあとに投稿する予定でしたが、本編が1月に突入し、沖縄旅行・新宿探訪記などの記事を先に投稿したため、順番が大幅に遅れてしまいました。そのかわり、内容を充実させています。
※コロナ禍によってここにはない多くの鉄道会社のYouTubeチャンネルが開設されてきています。本当に皆さんユニークですので、ぜひご覧になってください。
10月1日公開されたこの映像。相鉄グループ公式YouTubeチャンネルで公開されました。
鉄道会社のYouTube利用は各社で散見されますが、このような動画を上げるとは、なかなかセンスがあるなと思いネタにしました。他にも、ここでは面白い鉄道会社公式のYouTube動画を紹介します。
相鉄線
https://www.youtube.com/channel/UCgo4aSkXoKfUGym--pJeRgg
9月2日、相鉄12000系が二俣川駅〜西谷駅〜羽沢横浜国大駅〜新鶴見信号場〜武蔵小杉駅〜蛇窪信号場〜大崎駅〜新宿駅まで初めて運転しました。
二俣川から新宿までが45分で結ばれる予定ですが、その経路を約十倍速にして5分ほどのタイムラプスにまとめたものです。
スピーディーな映像と、未来的なBGM。
配信から9日の時点で１１万回も再生されています。それだけ人々の関心が高いということなんでしょう。
今の動画配信サイトというのはこういう使い方もあるのかと、ネットの活用法の一端を垣間見たような気がします。
車窓動画なんて鉄オタのためにしかならないだろと思いますが、こんな動画を公開されたら嫌でもワクワクします。相鉄も嬉しいファンサービスをしてくれましたね。ありがとうございます。
さらに、気合入れてこんなことまでしています（詳しくは言及しないので、実際の動画を見て確かめてください）
つくばエクスプレス
https://www.youtube.com/channel/UCJA9vODIeqecAL5lTk7SyCw
つくばエクスプレスも、TX3000系落成に際して、公式YouTubeチャンネルを作り、3000系に関する動画を投稿しました。
全4本（内2本はダイジェスト）に渡り、内容は製造過程・甲種輸送などについて。この手の動画には、製造過程などの普段お目にかかれない様子も収録されていますから、やはり視聴者を惹きつけるものがあります。
WEST EXPRESS銀河（JR西日本）
【＜公式＞JR西日本】「WEST EXPRESS 銀河」 紹介動画
2020年5月より、京都〜出雲市や京都〜下関で運行される予定があるWEST EXPRESS銀河。
5月から9月、京都・出雲市間を夜行特急として、10月から翌3月までは京都・下関間を昼行特急として結ぶ予定となっているようですが、そのプロモーションビデオが公開されました。内容は、イメージ画像や号車紹介です。
背景も車両名である銀河をモチーフにして、キラキラエフェクト・効果音などを用いたワクワクする構成になっています。
長らくサンライズ出雲以外の夜行特急・山陽本線を完走する特急はなかったですから、相当力を入れたことでしょう。
東京メトロ公式
これはYouTubeの広告に出てきたりして見たことがある人もいるんじゃないでしょうか。これは東京メトロが公開している「安全。安心。メトロの目」動画シリーズのうちの一本です。最近は「Find my Tokyo.」シリーズもやってますね。
他にも、JR各社、大手私鉄各企業など、企業CMや企業紹介動画などを投稿している鉄道会社は多く存在します。
東京メトロなどは、その動画の内容がアフィリエイト用の動画に使用されていますね。相鉄線の走行動画も、私の見ていたYouTubeの動画についている広告で見たことがあります。
名古屋鉄道
これは今まで紹介してきたとは一線を画すようなものなのですが、実は名古屋鉄道では毎年「MEITETSU SAKURA PROJECT.」というのをやっています。
記念切符・シールの販売など（これらは毎年やってる）、ラッピング電車のさくらトレイン、去年は名鉄名古屋駅に受験生応援広告を掲示などをしたのですが、今年のメイン企画は一風変わっています。
これがその動画。名鉄電車の様々な音をサンプリングして組み立てた楽曲となっています。
henlywork*1さんが作曲した、「Rail Yell / Relaxing Rhythm of study」という曲です。1月9日から3月末まで期間限定で配信されています。
1/fゆらぎ
集中力アップやリラックス効果があるとまことしやかに言われている1/fゆらぎ。鉄道の音や人の声などに含まれているようです。この楽曲には、1/fゆらぎが多く含まれていると言います。
作曲にあたって、なんと名城大学の西野隆典教授（音のデジタル信号処理などについて研究している）監修の元、名鉄電車の音とリラックス効果に関する調査を行ってから作曲されたようです。さすが名鉄、手が込んでいますね。
郊外の単線区間は、音質がきれいなことが多いことから、1/fゆらぎの指標が高い傾向にあるようです。特に名鉄尾西線の普通電車の走行音は0.927という数値で、1/fゆらぎが存在する可能性が最もあると分かった（MEITETSU SAKURA PROJECT. 調べ）ので、これに基づき、尾西線名鉄一宮駅などで収録を行なったようです。
サンプリングの様子の写真がプレスリリースに乗っていたのですが、さながら音鉄のようでありますね。
感想
実際に聞いてみたのですが、足音や喧騒などの声をそのまま使用しているところもあり、皆さん何百万回と聞いているであろう、「ガタンゴトン」の音もうまく音楽に組み合っていて、それぞれの一個の音楽作品のなかできちんと役割を果たしています。
ネット上では、落ち着く、思い出が蘇る、など高い評価を受けています。
VVVFやドア作動音・発車ベルでメロディーを奏でるのは鉄道MADでもよくみられる手法なのですが、それらと大きく違うのは、やはり音を無理にシンセ化せず、元の音の素材をなるべく生かした形で使っていることだと思います。シンセ化すると波形が変わり、1/fゆらぎが削がれる可能性があります。
ヒーリングミュージックなので、癒しの調和を作らなければいけません。癒し効果なども十分に考慮して、自然な鉄道の音を取り入れているわけですね。感心しました。
ありがたいことに、この音源は公式の特設ホームページからダウンロードできます。
名鉄の例のように、企業のフィランソロピー活動やメセナなど、社会貢献活動の報告・配信媒体としても利用できる、と言ったわけですね。
ちなみに、名古屋鉄道公式チャンネルにも投稿されていました。
https://www.youtube.com/watch?v=JmEXjU-JWzM
他にも紹介したい鉄道会社があるのですが、ここで留めておきます。
総括
今やグローバル化の時代。これはほんの一例ですが、どこの会社も、鉄道会社だけに限らずあらゆる企業でYouTubeを企業宣伝に利用しています。それだけYouTubeが信頼されている動画サイトであると言うことは間違いないでしょう。
また、今まではYouTubeに投稿される動画というのは、特に手の込んだ代物ではなかったのですが、公式からの情報をいち早く公開したり、得たりすることが簡単にできます。
しかも、企業がこういう裏側や準備中の物事を映した動画を投稿すると、やはりファンの目につき、普通の企業CMよりも宣伝効果があると考えます。
特に、前面眺望や、効果音シンセ動画などは、ニコニコやYouTubeにあるPV・MADなどと近しいものがあり、企業宣伝にしては異端なようにみえますが、私としてはこのような大衆に迎合した(?)宣伝を企業直々に行うことは、注目を集める良い機会であり、これからもぜひやってもらいたいものです。
前面眺望などにおいては、運転台から撮影しており、特別な許可がないと絶対に撮影できないような場所なので、特に人気を集めるでしょう。
また、相鉄線の前面展望動画に関してはコメント欄を公開していました。新線開業に期待を寄せるコメントがたくさん寄せられています。
チャンネルの運営が大変だとなるかもしれません。もちろん機密事項なども含まれるので一概に言えないかもしれませんが、企業にとってYouTubeを使わない手はありません。
YouTubeは企業の隠れた一面を映す媒体として活躍できると考えますし、今後もそのようにして使われていくと思います。
